2013.09.03
投げ易いボール


 強いボールだけど、使えるチャンスがベタベタのオイリーの時だけしか使えない。気持ちよく曲がるのだけど一般営業の荒れたレーンコンディションではバックエンドでタレてしまう。
 走るけどバックエンドゾーンが完全ドライでないとインパクトアングルが不足する。くいこまない、5番ピンが残る。ポケットヒットしても10ピンが残る。
 ある特殊なコンディションには強烈だが2ゲームも投げるとそのラインではうまく使えない、など、どちらかと言うと、強いけど使える巾が狭いボールが近年多くなったような気がする。
 このようなボールは、レース用のタイヤみたいなもので、試合用に10種類以上のボールを持ち込むようなセミプロならいいのだが、普通の3個前後のボールで戦う一般ボウラーにはもう少し巾のあるボールが使いやすい。

 そんな中で最近のボールでは珍しい。幅広く使えるボールが出た。

 このボールの実績は、先の全日本ミックスダブルスで野瀬千春プロが準優勝を飾った実績でも読める。野瀬千春プロは、現在までの実績は殆ど無い。しかし練習時のボールスピートやフック(少し不足気味だが)を見ていても、もう少しは上位に行けるはずだと常々思っていた。

 彼女に時々アドヴィスしている柵橋孝太プロに言わせると、『ボールは強いしコントロールもいいのだが、コンディションに対しての微調整が上手くない』と聞いていた。今回、柵橋プロとダブルスを組み、アドヴィスを受けながらとは言え220以上のAVGを打ったことは、レーンが読めて、使い巾のあるボールなら強いボウリングが出来ることを証明した。
 この結果をみて、もうひとつテストをしたく、堀越学園の和田と言う高校生ボウラーに同じボールをドリルし投げいもらった。
 彼には少し強すぎるボールとなったが、朝一番のフレッシュコンディションで7枚目から27枚目まで幅広く使っても、殆どインパクトアングルが落ちず、投球したボールの90%以上がストライクであり。本人も『フレッシュコンディションはもちろん、ブレイクダウンしても幅広く使えそうだ』と言う意見であった。
 但しボール作りのプロの私から見ると、手前がドライになってきた場合を想定して、 同じボールに手前をもう少し走るように、グライドと言う新しい表面化エ素材で加工をしたボールをもう1個準備すればかなりのハイスコアーを叩きだせると考えている。

この、モンスターコーションと言うボールは、残念なことに、もうすでに殆ど市場では売り切れで、私のプロショップにも10個前後しかない。
(2013/09/03 現在)

 このタイプのボールは、柵橋孝太プロのアイディアで製造されているものと思うが、一般の人にはたいへんに使いやすいボールなので、このようなコンセプトて゜ボールを作りを続けてもらいたいものだ。トッププロだけが喜ぶボールだけでは、我々ブロショップスペシャリストは困るのである。
理屈ではなく良いものは良いのだ。
田 誠 

田 誠 ボウリング・プロショップ
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